2014年06月14日

実現の条件 本田圭佑のルーツとは

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実現の条件 本田圭佑のルーツとは
本郷 陽一
東邦出版 2011-06-17
売り上げランキング : 12496
評価

by G-Tools , 2014/06/14


『もう何度も言ってるように優勝しかないですよ』とW杯についてメディアに答える本田だが、それは子供の頃から口にしてきた彼の夢。

小学校の卒業文集に「セリエAのチームに入って10番をつける」と書いたことは今でこそ有名なエピソードですが、大抵の人は幾つかの挫折を重ねることで子供の頃の夢をいつの日かあきらめてしまいます。

だが、決してあきらめない男がいました。

・ガンバ大阪ジュニアユースでは家長の影に隠れてユースに上がれず星陵高校に→後に代表での立場は逆転
・横浜Fマリノスの練習に参加したが岡田監督から「スピードがない」「運動量もない」と低評価→後に南アフリカで岡ちゃんを救う
・北京オリンピックで活躍できず、有名クラブ入団の目標が絶たれ、VVVに移籍するも「お前がゴールを決めているのはYoutubeのなかだけ」と酷評されチームは2部落ち→キャプテンとしてゴールを量産しチームの1部復帰に貢献MVPとなる
・CSKAモスクワに幽閉される→セリエAのACミランに移籍し背番号10をつける

それはおそらく今でも…そんな心が折れない男:本田圭佑のルーツを彼の祖父や叔父、同級生や指導者にインタビューして探った本です(実は本田非公認。本人の許諾なしに取材・発行しちゃったらしい。


感じたのは異様なまでの負けず嫌いとサッカーに対する取り組み方の違いです。

『リフティングだけなら300回でも500回でも僕は出来ます。でも動き回ってそれが出来ても意味がない。1対1の勝負なら20cm内の狭い範囲で
動かず20回30回と続けられる方が価値はある』

これ、小学生のセリフじゃないです。練習に対する取り組みの発想が違う。

ガンバ大阪ユースに上がれなかったときも『ガンバには行かないことにした』って周囲に言ってます。

そして、先日NHKの「仕事の流儀」の放送でバーに当てる練習がありましたが、あれ実は中学生の頃からバー当てゲームというのをやってたんですね。つまり全然変わってないんです。

時に「ビッグマウス」と言われる本田ですが、「高い目標を公言することでハードルをあげてそこに向かうモチベーションを維持している」と思ってたんですが、どうやら違うみたいです。

「本当に世界一になりたいから努力するのは当たり前なんで最初から出来ないと思ってたら絶対出来ない」って思ってるんです。

というわけで、ワールドカップでの日本の戦いを楽しみましょう。

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2014年06月07日

ジャイアントキリングを起こす19の方法

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ジャイアントキリングを起こす19の方法
岩本 義弘 田中 滋 岡田 康宏 是永 大輔 川端 暁彦 土屋 雅史 北 健一郎 中林良輔
東邦出版 2010-12-18
売り上げランキング : 88473
評価

by G-Tools , 2014/06/07


てっきり戦術論的な話の本と思いきや全然違った。

週刊モーニングで連載されている人気サッカー漫画『ジャイアントキリング』というのがあるんですが、監督同士の駆け引きや戦術、クラブスタッフやサポーターの描写、GMの苦悩などサッカー文化全体をリアルに描いたもので、サッカーメディアに関わる各ライターさんが、この漫画を通して実際に現実で行われているサッカー文化を語るという特殊な本です。

『ジャイアントキリング』を読んでいないと、ちょっとわかりづらい部分があるかもしれないが、知らなくても読める。

ちなみに『ジャイアントキリング』私はTV放送のアニメ版を途中まで観ました。

凄く気になったのは

フリーライターの1本あたりの原稿単価は、スポーツ総合誌だと1ページ3〜4万円、サッカー専門誌では1ページ1〜2万円が大体の相場と言われている。 たとえば、2ページ(見開き)の記事を書いたとしたら、スポーツ総合誌では8万円ぐらい、サッカー専門誌ではその半分ぐらいがもらえる原稿料ということになる。これがインターネットや携帯サイトになると単価はまた落ちる。


『Number』あたりの有名誌に掲載できるライターさんは別として、基本的にサッカーライターさんは薄利多売の世界なんですね。

Webスポルティーバに毎度適当な記事を書きたくなる某ライターさんの気持ちもわからなくはないです(嘘)。

あとはスカウトの話ですね。

スカウトといっても、現在の日本のトレセン制度では優秀な人材は既にピックアップされており人材発掘という仕事よりもコネ優先。発掘されないまま埋もれていった人材は少なくないのではないか?というお話。

例えば、本田圭佑。

G大阪ジュニアユース時代、家長の陰に隠れて左サイドバックなんかをやっていた。星陵高校卒業後も争奪戦が起こったわけでもなく、マリノスの練習に参加してきた本田を見た当時の監督岡田武史監督から「スピードがない」「運動量がない」と判断されている。

後に南アフリカで岡ちゃんを救うことになるとは何とも皮肉です。

その他にも、大学生になっても花咲かず、たまたまコネで川崎フロンターレの練習に参加した中村憲剛。
愛媛FCユースに選ばれず、東福岡高校でもぱっとせず、推薦入学の明治大学でも怪我をしてしまい応援団で太鼓叩いていた長友佑都。JFLソニー仙台内定から急遽札幌への入団が決まった今野泰幸など、埋もれていた人材は多い。

しかし、札幌のスカウトが岡ちゃんに推薦って書いてたけど認識が違うなぁ。

「Number」を読んだ記憶では、JFLソニー仙台に入団が内定していた今野をJFLでやるのはもったいないから見てくれと、ソニー仙台の監督が親交のあった岡田武史に提言し、札幌の練習に参加させて岡ちゃんが獲得を決めた、って話しだと思ってたけど。

それはともかく、やがて日本代表クラスになるサッカー選手が、若いときに埋もれているってことが問題。
遅咲きが多すぎないか?という点。

岡ちゃんは今野の才能を見抜いたけど、本田には気づけなかった。ちなみに現コンサドーレ札幌社長:野々村も今野が日本代表にまでなるなんて当時はちっとも思ってなかったそうです。

もしかしたら、発掘されなかった優秀な人材ってかなりいるのかもしれないなぁ。

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2014年05月30日

センターバック専門講座 秋田 豊

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センターバック専門講座
秋田 豊 田中 滋
東邦出版 2012-08-02
売り上げランキング : 65700
評価

by G-Tools , 2014/05/30


写真とかで細かく解説しているコーチ本ではありません。元日本代表センターバックが語る技術論的なお話。ちなみに福西ボランチ専門講座も ある。

このシリーズの選出メンバーとして適切なのかという疑問は結構ありますね(笑)。

秋田が書いたってことであんまり期待しなかったんだけど意外と面白かった。

なんせ、第一章がいきなり「ヘディング」ですよ。

『ポジショニングじゃないんかい!』

確かに、現役時代の秋田は足元の技術はまったくなかったけど、ヘディングだけは強かった。

この第一章「ヘディング」がなんと全ページの1/3を占めています(笑)。

サッカー少年用のコーチ本なんかには絶対書かれていない「相手が飛ぶタイミングよりも少し早く飛び、上がってくる相手を腹で押し出す」という楽しいヘディングに競り勝つ方法などが書かれています。

FWにクサビが入ったときの対処の仕方のいくつかにも「相手がトラップする方の足を後ろから蹴って」というこれまた楽しいお話も聞けます(笑)。

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posted by dekasan at 21:45| Comment(0) | サッカー本レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月24日

眼・術・戦 ヤット流ゲームメイクの極意

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眼・術・戦 ヤット流ゲームメイクの極意
遠藤保仁 西部謙司
カンゼン 2013-04-02
売り上げランキング : 62843
評価

by G-Tools , 2014/05/24


『ボールが来る前に4つぐらいのプレーを常に考える。1つ目がダメだと、ダメになるのは、ダメなサッカー。』

サッカー界の絶滅危惧種、遠藤保仁に西部謙司さんがインタビューしたのをまとめた本です。

ピッチを俯瞰で見る


公園のベンチで座っているとする。遠くでブランコが揺れたのを見た。ここまでは誰もが感じることは出来る。だが、揺れたのは右から二番目のブランコだと意識する人はあまりいない。だが、遠藤はこういう風に周囲の環境を俯瞰で見ることを中学生のときからやっている。

試合でも、相手が変則的なフォーメーションを組んだときに、5〜10分間で各ポジションを把握するという。ピッチにいながら記者席で上から見ている取材陣と同じようなスピードで把握しているわけだ。

彼が俯瞰でピッチを見ているという証拠は、2012年のC大阪戦で顕著にあらわれる。

C大阪の攻撃で、清武のワンタッチパスがブレて、遠藤のところに突然転がってきた。相手の攻撃中だから遠藤は自分のところにボールが来るとは思っていない。けれど、転がってきたボールをダイレクトで40m先を全力で走るラフィーニャの足元へ低い弾道で通した。


バルサ的思考


「マークがついていてもボールをとられないと思ったらパスを出しますし、自分でも要求します。」

普通の人とは違って、マーカーがついていても、少し動いてボールを相手から遠い方向にトラップすれば取られることはないという考え。よくやるのがバックパス。遠藤が下りてきてセンターバックからボールを貰いダイレクトでまたセンターバックに返す。一見ムダなように思えるが、マーカーを遠藤が引き連れてくれば、そこにスペースが生まれ、誰かがそこでボールを貰えばチャンスになるわけだ。自分で反転するよりもセンターバックに戻した方が早いと。

遠藤には華麗なドリブルや強力なシュートもないが、正しく止めて正しく蹴ることにかけては第一人者だ。

どこへ止めて、どこへ蹴るか、どうプレーするか?の判断が早い。

同じようなタイプの選手がバルセロナのシャビだ。シャビはプレイ中に盛んに首を振っている。右を向いて左を向いてまた右と周囲の状況、相手のポジションと味方のポジションを常に頭に入れている。

面白いのは、遠藤はカルロス・レシャックに大変影響を受けたという。

ボール回しの練習をすると、みんなグルグル動き回ってかえってボールがまわらない状況に陥ったという。そこで、レシャックが、あまり動きすぎずに、ちょっとだけ動いて選手間でトライアングルを作るように指導したのだと。

当時、ヴェルディとの試合で前半0-1でリードされた時のハーフタイムに「大丈夫だ。前半だけでパスが40本も通っている。これがサッカーだ。」と言ったという。

結局、失点が多くて、レシャックはシーズン途中で解任されたから実質半年しか指導をしていないが、「ボール回しだけは上手くなった」と横浜FC監督の山口素弘も言っている。


一時期、遠藤の後継者は誰か?という議論が出たけど、彼の代わりはいないというのがよくわかる本でした。

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posted by dekasan at 00:24| Comment(0) | サッカー本レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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